会員さんから「他愛もない話って、どんな話ですか?」と質問を受けました。
以前、お世話になっていた相談所のカウンセラーさんから
「二人で話すのは、他愛もない話でいいんですよ」と言われたのだとか。
その時彼は、「わかりました」と答えたというのですが、実は「他愛もない話」ってどんな話なのかわからないまま、その相談所を退会したのだとか。
成婚につながる話題は、あなたのエピソード
私は話題を大きく2つに分けて考えています。
1つは情報系の話。知識やうんちくの部類です。
もう1つは、あなた自身の暮らしの中のエピソードです。
情報系とは、「積み立てNISAの運用方法」とか、「十割蕎麦って、何が十割なのか」という話です。
相手がちょうどそのテーマに興味がある時は、とても喜ばれます。
しかし、話し手から突然
「堤防に桜がたくさん植えられている理由って知ってますか?」
と話を持ち出されても、相手に興味が湧かなければ、それはつまらない話になってしまいます。
この話の何が問題かというと、あなた自身のことが何も伝わらないところです。
だから「あなたに魅力を感じる」という気持ちが湧きにくい。
見合い中に、お相手が楽しそうでない理由の1つが、話題が知識ウンチク系の話ばかりだということが考えられます。
ここで勘違いしがちなのが、自分の属性をお話しすればいいのではという誤解。
会社や出身校のことならプロフィールを見ればわかります。
また、あなたの仕事内容のことも伝えたい内容にはなりますが、それだけでは互いの気持ちが近づくことはありません。
お相手が知りたいのは、あなたがどんな人なのか。
それはあなたの日常の何気ない出来事にたっぷり含まれています。
ゴールデンウイーク明けの日って、エネルギー充填度30%ぐらいですよね。
それをやる気があるように見せるのも社会人の技術ですよね。
父の日って母の日ほど盛り上がってないですよね。
プレゼンとの予算も、母の日の半分ぐらいになります。
あれは父親がプレゼントをもらってもあまり喜ばないからだと思っています。
「こんなくだらない話でいいんですか!」
よく尋ねられます。
しかしこういう話には、あなたの人間味がたっぷり含まれていて、あなたの人柄や暮らしぶり、そして人間関係が伝わって来ます。
私たちはその人の人間の部分に魅力を感じて、親しみを持つのです。
「話を聞きましょう」の誤解
「まずお相手の話を聞きましょう」
そうアドバイスを受けましたという声をたくさん聞きました。
聞き上手神話は今も続くようです。
話を聞く力はとても重要ですが、それだけでお相手の心が動くかと言えば、答えは「NO」でしょう。
なぜなら、あなたという人物、人柄、人となりが伝わらないからです。
あなたという人がどんな人なのか、それをお相手は知りたいと思っています。
私は、「会話の出だしはあなたの日常の話から始めてもOKです。
ただし、短くね」と会員の皆様に伝えています。
「今日は半袖でいいのか、上着を着て行くか迷いました。
天気予報の蓬莱さん(お好きな予報士さんの名前でOK)は半袖でって言ってたので、半袖にしました」
これだけで「天気予報は蓬莱さんなんですね」とか、「けっこう人の言うことを聞く方なんですね」という人柄や暮らしぶりが伝わります。
こうするとお相手があなたに質問も出来るし、その話にちなんだ話をお相手も出来ます。
話はこうして広がり、親しみへとつながって行きます。
他愛もない話は実は自分と他人を結びつける大事なコミュニケーションアイテム。
この話題を見つける方法も身につけるエクササイズも、弊社には揃っております。